こんにちは。
税理士の関口です。町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
「日次決算」という言葉を聞いたことがありますか?
「月次決算」は聞いたことがあるけど、日次決算は聞いたことないなぁという方がほとんどではないでしょうか。
月次決算とは、誰のために行われるのでしょうか?
税理士さんは、「多分早く数字をまとめて確認することで、素早い意思決定が行えます。だから、月次決算をすばやくやることが大切です」などと経営者のために行うことを強調するでしょう。
だけど、ほとんどの税理士さんの本心は、早く月次の資料をあげて欲しいという自分のために言っている場合が多いです。
経営者が素早く意思決定を行うために、数字をまとめるのであれば、毎月20日で確認。25日で確認。30日で確認。と月に3回ぐらい確認することが必要です。
つまり、毎日、数字を確認することが重要です。
なぜ、毎日必要か?
通常の月次は、1ヶ月ごとに数字を確認します。
月次決算の場合のサイクルはどうなるでしょうか?
例えば、3月の数字が、4月5日にまとまったと仮定します。5日間で数字がまとまるというのはとても優秀な会社ですね。
4月5日に3月分の数字を見ました。
①黒字でした→バンザイ‼
②赤字でした→4月がんばろう。でも、今のところは様子見だね。
結局、この繰り返しになる可能性が高いのです。
もう過ぎてしまった3月の数字をいくら見ても、結局過去の数字ということです。
日次決算の場合のサイクルはどうなるでしょうか?
①3月20日に、数字を確認します。
毎月かかる固定費に、粗利がまだ届いていません。→あと10日間、売上アップの対策を何かやってみよう。
②3月25日に、数字を確認します。
固定費分の、粗利を上げるにはもう一踏ん張りです。20日からやっている対策に加えて、もう少しやってみよう。
③3月30日に、数字を確認します。
20日、25日の対策が功を奏し、3月はなんとか黒字になりました。
このように、経営の意思決定を行うための決算であれば、月中に数字が確認できる状態の方が、良いでしょう。
では、日次決算をやる場合、何をどんなふうにまとめれば良いでしょうか?
日次決算を行う場合、あまり正確な数字にこだわりすぎると、やっていけなくなりますので、ある程度ラフな数字で行うことを前提にしてください。
まとめる数字は、粗利金額と固定費のみです。
固定費は、スタッフが増えていない限り、毎月それほど変動はありませんので、ある程度正確な数字が求められます。
粗利金額は、正確な数字が出ればいいのですが、難しい場合には、日々の売上高に、利益率を計上した金額でOKです。但し、直接原価が前提です。
粗利金額と固定費が準備できたら、縦軸に金額。横軸に日付の下記のようなグラフを作成していくと、数字を経営に活かす体制になります。