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損益計算書の5つの利益は、見る必要がありません。

2017年03月07日(火)

こんにちは。
税理士の関口です。町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
 
決算書は、ざっくりと分けると、貸借対照表・損益計算書に分けられます。
貸借対照表は、一定時点の事業の財産・債務の状況を表します。
一定時点の財産の状況とは、例えば、決算日に現金がいくらあり、売掛金・買掛金、そして借入金はいくらかを表します。
 
損益計算書は、一定期間の事業の業績(事業の成績)を表します。
一定期間に、売上はいくらあり、経費はいくらかかり、その結果利益がいくら出たかをあらわします。
 
 
損益計算書を詳しく見ていきましょう。
損益計算書は、一番上に売上高があり、その下に売上原価、販売費及び一般管理費が表示されます。
収入から経費を差し引いて、利益を表示する帳票です。
損益計算書は、誰でも直感的に理解することが出来ます。
 
損益計算書を説明する上で、よく5つの利益があり、それは「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期利益」「当期純利益」があります。など難しく説明していますが、中小企業を経営していくうえで、あまり重要ではありません。
 
なぜならば、損益計算書は見解を表しているだけだからです。
「貸借対照表は現実をあわらし、損益計算書は見解を表す」といわれます。
 
貸借対照表は、一定時点の財産債務の状況を表します。
現金がいくらか。預金はいくらか。を表示します。
決算日時点の預金通帳の残高が100万円だったら、誰がどう見ても100万円です。
貸借対照表の大部分が、客観的な事実を表示します。
なので、貸借対照表は、現実を表すといわれています。
 
一方、損益計算書は、見解を表します。
損益計算書の経費の中には、在庫の評価額、減価償却費や貸倒引当金など、ある程度のコントロールできる経費があります。
経費に関して、コントロールできる余地があるということは、利益金額を経営者がコントロールできます。
 
在庫の評価額では、工場で働いている方の人件費を在庫の評価額に含めなければいけないという法律があります。
ただし、人件費のうちいくらを在庫の評価額に入れるかは、法律で決まっていません。その会社の考え方に任せられています。
減価償却費は、法人の場合、会社の自由に計上できます。
貸倒引当金も、計上してもしなくても良いことになっています。
 
経費をある程度、自由にコントロールできるということは、利益金額をコントロールできます。
このような理由で、5つの利益を分析する意味は、あまりないのです。
 
損益計算書をしっかりと見る方法は、MQ会計で処理を行うことです。
今回は、ここまでです。

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