こんにちは。
税理士の関口義宏です。町田市つくし野で、会計事務所を経営しています。
「経営計画を立てよう」というと、とても大変なことと思う社長さんが多いようです。
しかし、数字を立てることは、やり方がわかれば、非常に簡単にできます。
ただし、原価の計算をDC(直接原価計算)で行っていないと立てられません。
DC(直接原価計算)とは、経費をその性質により「変動費」と「固定費」に分けます。
変動費は、売上の増減に比例して増減する経費です。変動費は、材料費と外注費のみと考えていただいて大丈夫です。
固定費は、売上の増減に関係なく発生する経費です。固定費は、給料や家賃など。変動費以外の経費です。
建設業、製造業の方は、すぐにDCの計算を行ってください。
売上高 100万円
変動費 80万円
アラリ 20万円
固定費 25万円
利益 ▲5万円
上記のような会社がありました。
来期の計画を立てようとする場合、一般的には売上高から立てていきます。
「今期100万円だったから、来期は頑張って、売上高を2割アップの120万円にしよう」と思い、来期の計画を立てます。
売上高 120万円
変動費 96万円
アラリ 24万円
固定費 25万円
利益 ▲1万円
売上高を20%アップしても、結局赤字でした。
こんなことにならないように、来期の計画は、まず必要な利益を決定し、最後にその利益を稼ぐために必要な売上高を計算します。
つまり、下から上に立てていきます。
❶まず、必要な利益を考えます。
5万円とか10万円とか好きな数字を当てていきます。
そんなことを言ってもわからない場合には、借入金がある場合には、借入金の元金返済額の1.3倍にしましょう(借入金の元金は、税金を払った後の利益から返済しますので、現状の税率が大体30%なので、1.3倍します)。
❷固定費を考える。
固定費を考えると言っても、固定費はそれほど変動することはありませんので、今までと同じ数字を入れます。
ただし、人が増えた場合には、人件費を増やす必要があります。
❸利益と固定費の合計が、アラリです。
❹今までと同じ利益率で、アラリを割り算して、目標売上高を計算する。
利益金額を5万円に設定して、計算してみましょう。
④売上高 150万円 (③÷20%。違う事業をやらないのであれば、今まで通りの利益率)
⑤変動費 120万円 (売上を出して、①-③で計算する)
③アラリ 30万円 (④+⑤)
②固定費 25万円 (人が増員されていなければ、今まで通り)
①利益 5万円 (まず、利益から決定します)
5万円の利益を出すためには、利益率20%で、150万円売上を上げなければいけません。
数字で目標が立ったら、次にこの売上高を出す作戦を考えます。
こんな流れで、簡単に経営計画を立てることができます。
関口会計では、経営計画を立てる練習をはりねずみMGで行っておりますので、興味がありましたら、ご参加お待ちしていおります。