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原価計算① 原価計算の基礎

2016年05月24日(火)

こんにちは。

税理士の関口義宏です。町田市つくし野で、会計事務所を経営しています。

 

原価計算と聞くと、その瞬間難しいと感じる方もいるかも知れません。

しかし、経営を行っていく上では、とても重要なことです。
 
「なぜ、原価計算をやるか?」
『正確に会社の損益を計算するためです』
 
 
原価計算の例
ボールペン 1本あたりの販売価格100円。仕入価格80円。
 
5月1日 ボールペン100本仕入れてきました。
5月1日~5月31日 ボールペンが80本売れました。
5月31日 ボールペンが手元に20本残っています。
 
原価計算を行わない場合の利益計算は、
 売上高 8,000円
 仕入高 8,000円
 利益    0円
税金の計算を考えると、利益は出ない方がよいかもしれませんが、何かおかしいですよね?
1本当たり20円利益が出るものを80本販売していれば、1,600円は利益が出るはずです。
原価計算を行わないと、手元に残っている20本も経費なってしまい、正確な利益が計算できません。
 
そこで、原価計算(棚卸)を行います。
 売上高       8,000円
 仕入高  8,000円
 在庫  ▲1,600円   
 原価        6,400円
 利益        1,600円
原価計算を行うことで、月末に残っている20本分は経費から控除されて、正確な利益を計算することができます。
 
原価計算は、正確な利益を計算するために行います。
 
小売業・卸売業など、商品を仕入れて、何も手を加えずに販売する業種は、商品の在庫の数に応じて計算するので、比較的簡単です。
製造業や建設業など、モノをつくる業種の原価計算は、複雑な計算になります。
 
家を建てていて、70%の状態で期末が来た場合、法律上、在庫金額はどのように計算するでしょうか?
 ①木材などの材料の金額
 ②塗装や電気工事・内装など外注さんにお願いしている部分がある場合、その外注さんに対する金額
 ③その家にかかった自社の社員さんのお給料の金額
大きなもので言うと、①から③の金額を合計して、在庫金額を計算します。
 
この計算方法は、税務署用の原価計算です。
経営に使うときには、とても大きな問題があります。
経営には使えないと覚えてください。
経営に使える原価計算については、また次回説明いたします。(関口義宏)

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