こんにちは。
税理士の関口です。町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
経営者には、次の3つの能力が必要です。
①営業やサービスなどをする能力
②人を組織する能力
③財務を理解して、判断する能力
ほとんどの経営者にとって、能力をつけるハードルが最も高いのは、財務の能力です。
起業しようとする人は、物を売ることができるか、物を作ることや人にサービスを提供できるから、独立します。
営業やサービスの能力は、自分の得意分野である場合がほとんどで、多くの場合、今まで腕を磨いてきた業務が多いでしょう。
自分の力だけでやっていこうとするのですから、相当の自信を持っている業務です。
営業・サービスに絶対の自信のない人は、よほどの事情がない限り独立しません。
ちなみに、私は、税理士の資格というただ1点をもって独立しました。
人を管理する能力は、前に勤めていた会社で、管理職をやっていれば、部下の管理などをやっている。
大きい会社にお勤めだった方は、営業やサービスなどの力と同時に、人を組織化する能力や管理する能力を身につけています。
つまり、営業・サービスの能力と人を組織化する能力は、前の会社で働きながら力をつけることができます。
独立前に、経験し能力を身につけている場合があります。
しかし、財務の能力というのは、雇用されている方は、なかなか身につけることができない能力です。
経理部門は、一般的に財務諸表の作成をする部門で、自分で作った書類をみて経営判断までは行いません。
財務の力は、経理部門にいたからといって、身につくものではありません。
また、経理の人は、独立志向はない人が多い。
以上の理由から、独立する前に、財務の能力を持って独立する人は極端に少ないと思われます。
財務の能力は、本で勉強することは難しい。経営者に本当に必要な財務の情報が書いてある書籍が非常に少ないからです。
一般的な簿記の資格である日商簿記3級の資格を取ろうと思うと、50時間から100時間かかると言われています。会社を経営しながら、簿記の資格を取得するのは難しい。また、簿記の知識は、財務諸表を作成する勉強をするため、簿記の試験に合格したからといって、経営に役立つ財務の知識はみにつきません。
さらに、経営者に財務の知識をつけさせないための外的な要因があります。
それは、税理士です。税理士は、お客様を囲い込みする目的で「社長は本業に専念して、財務のことは、我々に任せてください」というようなことを伝えます。税理士は、全般的に経営者が経理、財務を勉強することを嫌う傾向にあります。
会社を経営しながら、財務の知識をつけるのは、非常に難しいので、最終的には税理士の囲い込みに乗ってしまいます。
経営者と税理士のお互いの利害が一致してしまうわけです。
しかし、経営者は、財務の知識は絶対に必要です。また、税理士は財務の専門家ではありませんので、経営に役立つ財務の知識を持っているとは限りません。
昔のように、経済が右肩上がりの状況であれば、預金通帳の残高だけを見て十分やっていけたと思いますが、今は、会社の状況や弱点を理解した上で、経営判断をする必要があります。
会社の状況を、経営者自身がわかることと税理士に説明されることであれば、その理解度は、100と1ぐらいの違いがあります。
自分で危機を感じれば、すぐに行動に移すでしょうが、他人に、「あなたの会社厳しいですよ」といわれても、反発する人が多いでしょう。
経営者は、会社を倒産させないために、財務の能力を身につけましょう。
経営に役立つ財務の能力を身につけるために、MGが非常に有効です。
MGは、体験型の研修で、参加者1人1人が経営者として、経営の意思決定を行いながら、経理と決算も自分でやる研修です。
簿記の勉強を始める前に、是非、一度MGを体験してみてください。