2013年3月15日 初版発行。234ページ。
経理マンとしての心がけや、テクニックが書かれている。著者が税理士ということもあり、「経理マン」を題材にその仕事術について書かれているが、すべてのビジネスマンに通じることが満載。
私は、会計事務所を運営しているので、特に参考になることがいっぱい載っていた。
仕事をするうえで、頭では理解していても、実際に出来ていないこと満載で、反省しながら読み進めた。
「できる経理マンは質問し、ダメ経理マンは質問される」
私は、顧問先の財務を任せていただいているので、数字面はよくわかり、事業全体がわかったような気になってしまっているが、恥ずかしながら、事業のポイントや具体的にどのような仕事をしているのかよくわかっていない顧問先が多い。
「できる経理マンは書類をすぐに見つけられるが、ダメ経理マンは書類がなかなかみつけられない」
当事務所では、比較的事務所の整理整頓に力を入れているが、書類がすぐに見つけられる状態には、まだまだ程遠い。書類を捜している時間は、完全な無駄な時間なので、仕組みを考えないといけないと思った。
「できる経理マンは仕事を標準化し、ダメ経理マンは仕事をカスタマイズする」
標準化するというと、仕事に携わっている人は、ほとんどの人が「それはよいことだ」と言うだろうが、実際に仕事が標準化されているところは少ないのではないだろうか。当事務所も、書類の保管方法や、確認書類の提出方法など、標準化されていないので、確認する書類を捜すことに時間をとられてしまっている。目の前の仕事に追われ、標準化する時間が惜しいと思いがちだが、長い目で見ると標準化したほうが、結局時間の節約になるので、今後仕事の標準化に力を入れていく。
このように、読んでみれば、当たり前と思うことでも、実践できていないことが多数あり、今の仕事を点検するのにはとてもよい本だと思う。
AIが進化し、今まで人間がやってきた仕事をAIに任せたほうが効率的なことが多くなってきているので、その観点からも、現在の仕事のやり方を考えさせる一冊だった。(関口)
第1章 考え方・姿勢編
第2章 コミュニケーション編
第3章 経理作業/基礎編
第4章 経理作業/テクニック編
第5章 経理力強化編
第6章 時間管理編
第7章 勉強・自己啓発編