こんにちは。
税理士の関口義宏です。町田市つくし野で、会計事務所を経営しています。
会計は、要素で考えると発想が広がります。
要素は、P(販売単価)、V(変動費単価)、Q(数量)、F(期間費用)、G(利益)の5つです。
この5つの要素の組み合わせで、最も高いGを出す組み合わせを考えます。
このP,V,Q,F,G以外に、もう一つ重要な要素があります。それがM(付加価値単価)です。
Mは、PからVを引き算して求める要素です。
Mは自社で決定する要素で有りません。自社でP(販売単価)を決め、そのPから仕入金額により算出V(変動費単価)を引き算することで、M(付加価値単価)が決定されます。
経営するのに、最も重要な数字はPQ(売上高)ではなく、MQ(付加価値額)です。
PQは、仕入金額が含まれた金額です。
仕入がない仕事をしている場合を除き、PQは、その全額が会社の残るのではなく、仕入先の売上高が含まれます。
例:100円で100個販売している商品があります。仕入単価は70円です。
PQ(売上高) 10,000
VQ(仕入高) 7,000
MQ(付加価値額) 3,000
一番重要な数字は、PQ(売上高)ではなく、MQ(付加価値額)です。
しかし、部長から「売上を20%増やせ」と言う指示があったとします。
売上アップを指示された営業マンは考えます。
「100円のままで販売数を増やすのは、大変だから、値引きして販売しよう。」
そして、80円で150個販売しました。
PQ(売上高) 12,000
VQ(仕入高) 10,500
MQ(付加価値額) 1,500
見事、売上20%アップという部長の指示を達成したので、その営業マンは、部長に褒められるでしょう。
ただし、せっかく目標を達成しても、自分の会社に残るお金は減ってしまいます。
忙しくなったのに、利益は減ってしまうのは、会社としては、もっとも悪い状態になったと言えるのではないでしょうか。
会社に残る利益を最大にすることを考えましょう。
その場合、PQのみで考えると思わぬ失敗に陥ってしまうかもしれません。(関口)