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損益計算書には足りないものがある!!

2016年06月28日(火)

こんにちは。

税理士の関口義宏です。町田市つくし野で、会計事務所を経営しています。

損益計算書は、経営者用に作成されているものではありません。

決算書は、企業が利害関係者に対して一定期間の経営成績や財務状態等を明らかにするために作成される書類です。
 
中小企業に限って言えば、決算書は「税金を計算するため」と「借り入れをするため」作成することがほとんどです。
 
その理由に、損益計算書を見ると収入の項目は、「売上高」「受取利息」「雑収入」等で多くても5つぐらいで表示されています。
一方の経費は、給料に関してだけでも「役員報酬」「給料手当」「雑給」「賞与」「賃金」など5つの勘定科目分けられています。その他の経費も「通信費」「水道光熱費」「地代家賃」などなど20個以上の勘定科目に分けて表示されます。
経費が詳しく記載されているのは、「税務署が、申告書を提出した会社がちゃんと税金を計算していて、余計な経費が計上されていないか」や「銀行が、お金を貸した会社が無駄遣いをして、返済を滞らす事がないか」をチェックするためではないかと個人的に思っています。
第3者は、売上が上がった下がったに関心はあっても、販売先の動向までは気になりません。
 
 
一方、経営者の1番の関心事は、なんでしょうか?
 
「売上がどうなっているか?」でしょう。
 
細かい経費の項目よりも、「得意先のA社の売上はどうなっているか?」「新しく取引が始まったB社の動向はどうだろう」が1番気になるでしょう。
そういう事は、損益計算書には全く表示されません。
 
さらに、損益計算書には経営をするために最も重要なQ(数量)の情報がどこにも表示されません。
「何を」「何個」「いくらで」販売しているかという事を明確にしておかなければ、具体的な対策を立てる事は出来ません。
 
損益計算書には、詳しく表示されている経費に関しては、「変動費」「人件費」「経費」「支払利息」「戦略費」「減価償却費」の6つに分けておけば十分です。
※戦略費とは、「広告宣伝費」「教育研修費」「開発費」など将来の売上を獲得するための経費です。
 
経費に関して、もっと詳しい情報が気になるときに、内容を細かく調べればよいです。
 
 
損益計算書には、数量の概念が全くないが、経営者は、数量をしっかり把握しておく事がとても重要です‼︎(関口)

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