1999年12月にプレジデント社より刊行された「想うことが思うようになる努力」を2008年に文庫化したもので、222ページ。
2007年10月に日本レストレランシステムと経営統合したので、ドトールコーヒー単体としての数字は、ちょっと古くなりますが、設立1976年1月。資本金約111億円。売上高660億円(2007年3月時点)。従業員数912名(2007年3月時点)という大企業を1代で築いた鳥羽博道氏の半生と成功哲学がまとめられている。
16歳のときに、父親とのトラブルから高校を中退して、「生きていくため」喫茶業界に飛びこむ。
人と話をすると、汗が噴き出てきて、赤面してしまう内容的な性格だったので、はじめのうちは営業ができなかったが、「セールストークが不得意ならば、そのお店のために役立つことをしよう」と一生懸命働いて、だんだんとお客様が付いてきた。
私も、セールストークが苦手なのでこの部分にはとても勇気をもらい、相手の立場に立って一生懸命働いていこうと改めて決意した。
ドトールコーヒー設立の際、物件購入しようとして700万円だましとられてしまう。その際、自分の心がすさんでしまったことに気がつき「罪を憎んで人を憎まず」と言われるように、人を憎むのはやめようと決意する。
このことで、おごってはいけないことを教訓として得るのですが、私だったらこんな風に思えるか疑問である。
顧客第一主義を貫き、「富ませる者は富む」ということを経営の原点としてやってきた。
ビジネスを成功させるには、3つの魅力を高めていくこと条件であると、ビジネスのポイントを教えてくれている。
「絶対にこれを実現するんだ」という明確な目標を持ち、努力を続けることで、自分の夢が叶えられる。
自分の力で大企業を作り上げた経営者の成功哲学がつまった1冊である。(関口義宏)