こんにちは。税理士の関口です。
町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
あなたは、会社をどのように活用していますか?
独立しようと強い決意で会社を設立し、そこから、業務が忙しく、真剣に会社の活用方法を考えたことはなかったのではないでしょうか?
会社の活用法には、色々あります。
資産がたくさんあるから、節税のために会社を活用する。
生活費を稼ぐため、会社を活用する。
会社を上場させて、創業者利益を獲得したい。など
会社をどのように活用するかによって、経営判断が変わります。
人それぞれ活用法は違いがあると思いますが、大きく分けると2つに集約されるでしょう。
①税金を少なくするため
②会社を成長させるため
①の税金を少なくするためは、個人資産がたくさんあるので、会社を使って節税をしようと言う場合や今まで会社を経営してきて、十分財産が貯まったので、これ以上会社を成長させる必要がない場合です。
②の会社を成長させるためは、たくさん収入を得たい場合や自分の夢を実現させるために会社を使う場合でしょう。
税金を少なくする場合は、会社を赤字にして税金の支払を最小化しようと考えます。反対に会社を成長させる場合には、黒字にして資金調達をしやすい状況にして、積極的に投資を行い黒字を増やしていこうとするでしょう。
黒字とは、会社の収入が経費を上回っている状態です。
赤字とは、会社の収入が経費を下回っている状態です。
会社を成長させるには、黒字でなければなりません。
そして、日本では黒字だったら、税金を払わなければいけません。
つまり、日本で会社を経営して、成長させるためには、税金を払っていく必要があります。
利益を出して、税金を払うのは損だと思っている経営者もいると思います。
資金繰りの観点から見ると、利益を出して税金を払っていた方が楽な場合が多いのです。
なぜかというと、節税の大半は、経費を増やして、利益を減らし、支払う税金を減らすやり方だからです。
日本の中小企業の実効税率は、2017年10月時点で約30%です。
30万円の税金を減らすために、100万円の経費を使う必要があります。
30万円の税金を払うのと、100万円の経費を払うのであれば、どちらが手元にお金が残ると思いますか?
当然、30万円の税金を払った方が、手元にお金は残ります。
また、利益が出ていた方が、金融機関から融資を受けやすくなります。
このように考えると、利益が出て多少税金を払ったとしても、黒字の状態の方が、資金繰りは楽になります。
無駄な節税をするのであれば、利益を出していた方が、手元に残るお金も少ないし、融資を受けやすくなります。
会社の成長を考えると、手元にお金がたくさんあった方が良い。
そう考えると、節税し、融資を受けにくくするよりも、利益を出し、融資を受けやすくする方が会社の成長にとっては、良い判断です。
まずは、会社をどのように活用するか、立ち止まって考えてみましょう。