こんにちは。税理士の関口です。
町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
業績が悪くなると、通常は、経費を減らそうと考えるでしょう。
収入が減ってくれば、当然、出て行く金額を減らして、対応しようとします。
それは、短期的には、正解です。
利益が減っていくのを、何もせずにじっと見ているだけでは、手元のお金がだんだん減っていきます。
すばやく、無駄な経費を減らして対応しましょう。
しかし、業績ダウンを経費節減だけで対応すると、必ず、ジリ貧になります。
会社の経費は、その会社のパワーでもあります。
期間費用が、大きい会社と小さい会社を比べるとどちらが儲かると思いますか?
金額で比較すると期間費用が大きい会社の方が、儲かります。
上場企業と零細企業を比べると、上場企業の方が期間費用は圧倒的に多く、利益も圧倒的に多いですよね。
つまり、業績悪化を経費節減だけで対応すると、会社のパワーをだんだん減らしていくイメージです。
パワーが減るから、さらに業績は悪化する。また、経費節減。と会社のパワー減少のループに陥ります。
業績が悪化したら、その瞬間は無駄な経費を減らして対応しますが、すぐに、業績アップを目指さなければいけません。
そのことが体感できるのがMGです。
MGとは、会社経営を疑似体験できるゲームで、参加者が意思決定をして経営と経理を勉強できます。
MGで、設備投資をたくさんして、人をたくさん雇っている人と設備投資をせず、人も追加で雇わない人では、ほとんどの場合、設備投資等をたくさんしている人の方が、利益を確保します。
が、設備投資を多額に行ったり、人をたくさん雇うと、自分の思った通りに、売上が上がらないと、赤字の金額も多くなります。
ハイリスク・ハイリターンです。
実際の会社経営でも、利益を確保したければ、設備投資や期間費用はある程度使う必要があります。
期間費用の中でも、「研究開発費」「広告宣伝費」「教育研修費」(これら3つの経費を「戦略費」といいます)は、会社成長のために特に必要な経費です。
経費節減する場合でも、上記の3つの経費は極力減らさないようにしましょう。
ただ、何も考えずに使えばよいわけではありません。が、これらの費用を減らしてしまうと、先ほどお伝えした会社のパワー減少のループに陥ります。
このループを抜け出さないと、会社自体がなくなってしまう可能性もあります。
期間費用の特徴は、使ったらすぐに反応があるわけではないということです。
広告宣伝をしたら、すぐに、お客様がたくさん会社に押しかけることにはなかなかなりません。
試行錯誤を繰り返しながら、少しずつお客様が集められるようになります。
研究開発は、成功するためには、長い間の研究が必要ですし、教育も、浸透するのには相当な時間がかかります。
会社成長ためには、戦略費を上手に使って経営しなければうまくいきません。
経費は、すぐにその効果はあらわれませんから、会社に余裕がないといけません。余裕を作るためには、お金を上手に集めて、投資ができる体制を確立しておきましょう。
また、節税するのであれば、しっかりと稼げるようになってから大きな金額を節税する方が、効率的にできると思うので、それまでは、稼げる仕組みづくりを確立しましょう。