こんにちは。
税理士の関口です。町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
経営者は、決算書をあまり細かく見ることをお勧めしません。
なぜならば、決算書は、企業の外部利害関係者のために作成しているものです。
具体的には、中小企業は、銀行と税務署のために作成しています。
決算書を作成するのにも、時間と費用がかかる。だから、何とか経営に活用しようと、経営分析を行うようになりました。
経営分析は、1960年代アメリカで、財務アナリストが行うようになった手法です。
ウキペディアには、経営分析を「財務分析」として掲載されていて、財務分析は、外部分析(経営者以外の立場から分析を行う)と内部分析(経営者の立場で分析を行う)に分けています。
内部分析は、「財務諸表以外のデータも活用される」と書かれています。
今、日本で、経営分析というと総資本利益率や流動比率など財務諸表の数字の分析をイメージしますね。
つまり、外部分析が主流になっています。
たぶん、頭のよいコンサルタントが日本に持ってきて、勉強熱心の税理士が、中小企業の経営者に説明をしているといった感じでしょう。
経営分析が最も力を発揮するのは、A社とB社を比較して、どちらの会社がが優れているかを判断する場面です。
経営分析の数値の全てを割合で出すのは、会社を比較するからです。
会社を比較する場合、規模が違います。だから、単純な数字を比較することは意味がありませんね。売上高が100億円の企業と1億円の企業の経常利益は、単純に比べられませんね。
だから、割合を出して、規模の大小に関わらず比較できるように計算しています。
経営分析の外部分析は、要は投資家がその会社は、投資しても大丈夫かを判断するための分析です。
それを逆手に取り、企業の弱点を見つけることは出来ますから、まったく意味がないわけではありません。
経営者は、経営分析を理解しません。
会社の経営者は、とても頭がよいので、会社経営に必要と思えば、しっかり勉強します。
どんなに難しいことでもしっかり理解します。
経営者が経営分析と理解しないのは、それが会社経営に必要ないとわかっているからでしょう。
私は、一時期、経営分析にはまり、結構勉強しました。その結論ですが、経営分析をして、会社を改善しようと思うと、その項目ごとに対処することは色々ありますが、最終的に行き着くところは「もっと利益をあげましょう」に集約されてしまいます。
「そんなことわかっている」と言う事です。経営分析は、参考数値です。
決算書は、損益計算書と貸借対照表に分かれています。
損益計算書は、一定期間の業績を表し、貸借対照表は、一定時点の財務状況を表します。
損益計算書、貸借対照表ともに、数字見てしまうと、枝葉のことが気になってしまい、本質から外れてしまいます。
じゃあ、何を見るか?
損益計算書は、主要の科目を折れ線グラフにします。
そこで、会社の業績がどうなっているかを大枠で判断しましょう。
貸借対照表は、積み上げグラフにして項目ごとの面積を確認します。
決算書は、会社の全体の流れを確認することが得意です。
売上高は下がっているか?あがっているか?現金預金は増えているか?借入金は減っているか?など。
最低3年分を並べて、数字がどんな風に動いているかを確認して見ましょう。
決算書を見るポイントは、グラフ化です。